SSブログ

自炊な日々 [読書 書評]

DSC05960.jpg

暇で自炊をしている。物置の雑誌も大分片付いて来た。その立役者はCARLのディスクカッター。数十枚程度の紙を簡単に裁断出来る。指が入らないからケガもしない。どこで買おうか、、ちょっと高めだが近所の文房具店に発注。子供の頃から小銭しか払った事がないのに、一万円以上も払ったらおばちゃんびっくり。顔も覚えてもらった。
*どっかの大きな裁断機はギロチンなので止しました。 

続きを読む


nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

伝記 その二 [読書 書評]

DSC05947.JPG

伝記は紙で買った。その第二刊。
まだ捲っただけだけど、、

(大爆笑もの)
・「自分の仕事をちゃんとわかっている人はパワーポイントなんかいらないよ」。
医者の待合室で吹き出してしまった。

・さらに、顔を合わせる事を重視しているくだり
「ネットワーク時代になり、電子メールやiChatでアイデアが生み出せると思いがちだ。そんなばかな話は無い。創造性は何気ない会話から、行き当たりばったりの議論から産まれる。たまたま出会った人に何をしているのかたずね、うわ、それは凄いと思えば、色々なアイデアがわいて来るのさ」。
正に二十世紀はそうだった。いまのメールしか寄越さない連中にできるはずがない。

・「まぬけの増殖」会社に二流の人間があふれるのを防ぎたい。
「まぬけ」とはなんでも金額で示せとか、仕事を丸投げするような連中だろう。「自分の仕事が見えてません」と言ってるも同然。で、応募者をいろんな部門のリーダーに面接させるとある。各部門の「緊密なコラボレーション」を重視するともある。いいモノは皆でよってたかって作るんだから当然だろう。

・「アドビは魂を失った。スーツの集団になり、ガラクタばかり作るようになってしまった。」
それでやたらと「ライセンスだ」「同意しろ」とか出るようになったんだ。他人事じゃない。

これも同感。
・「大好きじゃなければ、もう少しだけがんばるなんてできない」なんだ、一緒じゃん。
・「こういうのは考えたか?」「うわー、その手があったか(担当者)」
・「熟練エンジニアが要る」おっちゃんの果物屋は中国の畑に三万人も派遣しているとある。でもその人材は美国では揃わないのだそうだ。
・「ヒューレットとパッカードは凄い会社を作り、それを信頼出来る人々に任せたと思ったんだ。それがいま、バラバラになろうとしている。これは哀しい事だよ」。

晩年の病状は痛ましい。僕も母を看取ったからリアルにわかる。最後まで生きようとした執念は涙もの。是非読んで欲しい。

*おっちゃんはクレージーな程素直な人だったんだね。本質を一瞬で見抜いちゃう。出来ないと怒鳴り散らす指揮者とか、弟子を叱り飛ばす棟梁みたい。 モノ造りの現場で薄々感じることがこれでもかと山盛り。。。すげーー。可笑し過ぎて窒息しそう。もっとも「まぬけ」にはわかるまい。。 心ある人は自分の仕事に何らかの矜持を持つ。おっちゃんはそれが桁外れだ。

*あちらのモノ造りが垣間見えて親近感を感じる。日本だって木型を渡したり、バケツの水に突っ込んで「まだあぶくが出る」とか「出来ない理由は出来る証拠」って言った人がいる。おんなじだね。
nice!(3)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

やっと使える [読書 書評]

偶然見た記事でSony Readerが私のパソコンに対応した事を知った。
http://www.sony.jp/support/reader/e-transfer/download/index.html
今年始めに購入したけど「うつ」ったりWindows が億劫で放置プレイだった。

DSC05946.JPG
ついでに深夜特急も買える。これなら文庫感覚で読める。

やっとまともに使える感じ。「あの伝記」売るのにWindowsのみじゃね。またもや「風が吹けば、、」式で対応させてしまった。おっちゃんおそるべし。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

伝記 [読書 書評]

話題の伝記が出版されたので買ってみた。伝記は読書感想文以来。

DSC05908.JPG
数ページ捲っただけで、このハチャメチャなおっちゃんと人懐こいコンピューターが一体なのが不思議だ。でも、その執拗さ故なのね。

DSC05910.JPG
でなきゃ、こんな所に描かないよね。泣き落としでもしたのかな。

ストレスに負けない脳 [読書 書評]

DSC05742.JPG

ストレスに負けない脳 The end of stress as we know it.
ブルース マキューアン、エリザベス ノートン ラズリー
早川書房

ストレスに対する体の反応「アロスタシス」と、行き過ぎて体に害を及ぼす「アロスタティック負荷」を提唱した本。ストレス反応の研究と体の仕組みについて一般向けに解説している。例えば糖質コルチゾールと言うホルモンが重要なのだが、多すぎたり少なすぎると体を痛めてしまう。

大変な目に遭うと(忘れない様に)糖質コルチゾールが脳の海馬に沢山くっついて記憶に焼き付ける。そんな事が何度も重なると海馬が過労でヘロヘロになって「うつ病」になる。行き過ぎると神経細胞の新生が停まり、シナプスが減って海馬が萎縮する。夜中に起きるのも糖質コルチゾールのリズムが狂っているためとある(私もまだまだだ)。

ストレス反応は本来は「闘う」か「ライオンから逃げる」ためのシステム。それが現代では不適応となっている。長期のストレスはライオンの檻に繋がれているような事らしい。そりゃあ体に毒だ。 本書はいろいろ怖い話の後に健康を守る方法を示している。運動(毎日30分歩けばよい)、健康的な食事、快眠、適度の酒、良好な人間関係など、そして「避けられるストレスは避ける」「せかされる事に出来るだけ抵抗すべきだ」とある。実に当たり前。

結局僕らは生き物だ。熾烈な競争でみな目一杯働くけど、とても無知で危なく見える。『機械の体』じゃあるまいし。近い将来に病人が一杯出るんじゃないかな。そうなりたくない人は必読。

*それでも働けと言うなら「戦争」だよ。

_


nice!(2)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

うつ病をなおす [読書 書評]

DSC05687.JPG

うつ病をなおす
野村総一郎
講談社現代新書 1752

2004年頃に買ってるな(なんと初版だ)。
うつ休み読書の初めから気に掛かっていた本。これが切っ掛けで分厚い「うつ病の真実」を読んでしまった。本書は親切なうつ病の解説だが、うつ病について野村先生の仮説が書いてある。

「しっかりした人」だからこそうつ病になる。
環境が変わると「しっかり」が裏目に出てうつ病になる。
うつ病者の非常にまとまった性格は根本の歪みを補うための必死の努力の結果とみなされる。

 生真面目、几帳面、凝り性、徹底的、人に配慮する。
  → メランコリー親和型 → うつ病

 統率力、社交的、暖かみ → 循環気質 → 躁うつ病

そのメカニズム
 物事の重み付けが出来ない(優先度が決まらない)ある種の欠陥。
 何でも全部やろうとする。
 全部やって成功すると習慣が強化される。こだわり、徹底性。
 ルーティンが決まっていると本領発揮で上手く行く。
 環境が変わると端からやり直して効率が悪い。
 同時処理が必要な事態では、全部やろうとするが、出来ないと非常に不全感を感じる。
 ストレスが強く掛かってうつ病になる。

う〜ん、、見事に図星である。たしかに図鑑を片っ端から覚える子供でしたから、、新聞も。学生時代まではそれでこなしてましたね。仕事になると要領の悪さが露呈して散々悩んだり教わったりして今は何とかしてるんですが。それでも凄い仕事の山が来ちゃって切り崩そうとしてのびました。

小中学校までは殆ど予習復習しなくても平気でした。体育以外は(爆)。特に理数系と地理。覚えて数えれば何とかなる。高校(某進学校)で頭の良い奴は幾らでも居ると知る。なんかみんな要領がいいんだよね。私は文系は殆ど沈没してました。理科は物の振る舞いを考えて計算すればいいんだから。大学もその延長。

会社に行くとなおさら優秀な人だらけです。バジェット(予算)、ストラテジー(戦略)、プレゼン、人を巻き込む、思惑、権謀術数?なんてビジネスの作法はさっぱりです。物を動かしたり、技術技能が身に付く方が楽しいですから、、コンデンサの音を端から聴き返したり、、。でも、部品の一点一点まで知ろうとするので(知らないと怖い)、アナログ回路はともかく大規模なデジタル製品は理解不能です。半導体一個の仕様書が1000ページもあるんで歯が立たない。。ソースコード見たら混乱して倒れます。。あんなもの、どうやって組むんでしょう。多色で文字が詰まったパワポも拒絶します。

自分の振る舞い(Behavior)の根本に当ったようです。自分が何者かを考える切っ掛けになりました。
*それで夜中に起きちゃった。

2011-09-14 追記
自分の体験からすると、身の回りの出来事が何でも気になる体質だと思います。それが好奇心にもなるし、心配性や不安や緊張にもなる。 そこにIT化で情報や仕事が激増し、頭がパンクするのではないでしょうか? うつ病や自殺が激増する背景はこういう事だと思います。 やはり好きな事を選んで頭に入力する、嫌な事は避けるのが一番かも。
nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

凡人の言い分 [読書 書評]

DSC05685.JPG

図書館で偶然見つけた本。まだ売ってます。
著者はどっかの元人事部長さん。いろいろ改革した背景が書いてある。学生さんや人事屋さん向けかな? 横文字一杯でも食いつける人に。

今は大変だ。学生時代に達成した事を4000文字書いて、さらにきびしーふるいにかけると。アジア各国からもトップクラスの学生を集めると。書いてある事は一々ごもっともでぐうの音もでませんorz... でも凡人に言わせてもらうと、最優秀の人を集めれば「全知全能」でしょうけど市井から浮きませんかね? 娯楽は浮いたら買って貰えないもん。お客さんの間口はすごく広いのに。 心理的に言えば「躁」か「軽躁」の人ばっかりにならない? 心配性な「鬱」も少しは要るのではないかと。 他にもピクピクする話題が(冷汗。

*それで手洗に日本語が無いのかな(出られなかったら不採用(笑))
要するに会社のミッションを達成する士官が欲しい訳だ。でも出しゃばりだからまとまらない。で「結束を!」なんて言わなきゃならない。昔はいろんな人が入れた。叩き上げの親分とか。こだわりのある人とか、そういう多様な集団だから強いんだけど。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

うつ病の真実 [読書 書評]

DSC05673.JPG

うつ病の真実
野村総一郎
日本評論社

ギョッとするような装丁。精神科医の著者が古代から現代に至る人間とうつ病の関わりを辿って、うつ病に迫っている。なんせギリシャ悲劇から最新の説まで、他の入門書よりも突っ込んだ話題を巧みなユーモアや喩え話を混ぜて教えてくれる。これは凄い。なかなか書けるもんじゃない。「ウルトラマン」に「チョイ不良おやじ」まで出て来るんだから。読売の人生案内で笑かせてくれる野村先生の面目躍如。何かに似てるなと、、そうだ「レコード漫談」だ。著者は精神科界の長岡鉄男かもしれない。

面白い話がありすぎるが、どうも私みたいな人が矛盾を抱えて単極のうつになり易いらしい。つまり、自分で課すルール(几帳面にやるとか)と人の要求は基本的に両立しないとある。で矛盾すると破綻する、、そういうことか。 診断マニュアルDSM-IVの種明かしと善し悪し。うつはストレス反応と関わるが、行き過ぎると体にも脳にも悪い。そしてローマ時代の医師ケルススの言葉「彼を悩ませていることのまさにその中に、憂慮よりむしろ喜びの源泉があることを繰り返し示す。」が刺さった。うつは生き方を見直すもので治せば済むのでは無いようだ。

「うつ」とは何なのか向き合う人にお薦め。ボリュームはあるので体調の良い時に。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

うつ病記 [読書 書評]

DSC05597.JPG

うつ病記
はやしたけはる
メディカルレビュー社

昨年暮れから通う心療内科で、この本の元となったパンフレットを見つけた。著者はメーカー勤務で仕事が沢山来てパンク、うつ病になってから休職、回復そして再発までを漫画で辿っている。初めて読んだ時は私も体調不良位だったので「この人は休職したんだー」と思ってた。まさか自分もなるとは。。

改めて読むと、不眠と胃痛辺りから始まって、倒れて、思考がまとまらなくなり、自殺しそうなのを踏みとどまって会社の医務室を訪ね、即休職を指示されている。その後の休みや困窮も含めてサラリーマンとしてリアルである。 実を言うと、6月に私がフラフラになった時、これを参考に(諸事情も悩んで)休む事を決断した。クラクラの頭で悩むのはもの凄くキツかった。

うつのブログや書籍を見るに、喫緊の課題は『自分がうつだと知らずに、うつと知っていても、我慢して働く真面目な人達』だ。この本はそんな人に見て欲しい。これは病気だし、こじらせると本当に体を壊して回復に長期を要する。我慢は危険です。すぐ医者に行きましょう!!

*ブログは私など足元にも及ばない真面目な方ばかりで驚いています。。。
nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

軽症うつ病 「ゆううつ」の精神病理 [読書 書評]

うつ休み読書感想文その3
DSC05596.JPG

軽症うつ病「ゆううつ」の精神病理
笠原嘉
講談社現代新書 1289

5年位前に見つけた本。初版は1996年とある。著者は精神科医。

うつの患者向けに病気と対処を丁寧に説明している。主な内容は「内因性のうつ」。ひとりでに起きるうつがあって、ひとりでに起きる時もあるし、何かの「引き金」で誘発される時もある。引き金は仕事とか冠婚葬祭とか。中高年に多いが20代後半も少なくない。どういうわけか実直な人に多い、実直な人が不幸になるのを座視したくない、神様は真面目人間に少し不公平ではないか、とあります。

自分がなって読み返すと、思い当たる事が沢山。「心の疲労」という節から。「ちょっと気分が滅入ると、心理的な休憩をとるメカニズムがうまく働かなくなって、効率よく休憩が取れなくなる、、少し億劫になり仕事の能率が落ちると、一段と入念に仕事したり残業を増やす、、そうしないと気が済まなくなる、、、「ゆううつ」が始まると持ち前の几帳面さを増強する、、引き返し難い所まで疲れてしまう、、、」。私はゲラゲラ笑いながら読んでました。私がそうですので(少なくとも会社では、、)。知り合いにもっとすごい人が、、大丈夫かな、、、。

その几帳面さと対人的な円満の配慮がそろうと、うつ病親和性になるのだそうで。。私も普段は仲良くしたい方です。で「人に頼まれると断り難い」ことになる。その几帳面さを「柔らかい強迫性」と表現したり、几帳面な性格自体がうつ病にならないための防衛である、という考え方は面白い。たしかに「几帳面」には強迫が入っているかも。

症状では朝刊が読めないとか、早く起きちゃうとか、朝の心理的な重さとか、、罪悪感が脳裏をかすめるとか(私も一度だけ0.1秒くらいある。びっくりした)、、、殆ど図星でした。わたし的には、几帳面さと対人配慮で用事を抱え、頑張り過ぎて、元々人に備わるうつの引き金を引いてしまう?、と読みました。

治療や復職の流れも説明されていて、おいおい経験するでしょうが参考になりました。で、働きながら治療している人に向けて「まとまった休暇を取ると言う処方箋がまだ残されている」と。その先はうつを経験する事によって、「ひとあじ違った生き方を獲得できるかもしれない」「それは成熟の名に値しないでしょうか」と。

まるで、自分への取扱説明書と使用上の注意みたいな本です。これを見つつ主治医と話まして、大勢の似た様な人が困っていると確信した次第。本書は笠原先生の丁寧な診察の集大成でしょう。名著。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。