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二人称関係  [読書 書評]

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こころを開く対話術 泉谷閑示 Softbank Creative
http://www.sbcr.jp/products/4797355895.html

自立した個人が他者を尊重し対話することについて掘り下げた本。

この本では「二人称関係」が刺さった。
二人称関係(二項関係)とは、相手によって話す内容や振る舞いを変える事をいう。相手によって様々な自分を使い分けるとも言える。例えば二人で話す時は話し易い。これは相手が決まっているので、どんな自分を振る舞うか決められるため。反対に複数の人を相手に話す事は難しい時がある。これは複数の相手に対して、どう振る舞うか決める事が難しいため。僕も会議では話辛くなる。そういう仕組みだったのか。他にも相手によって態度が変わるのもこれだ。上にペコペコとへりくだり、下にどつくとか。

二人称関係では、相手との関係(上下関係とか所属する共同体)を重視し、相手によって言うべき事、言っちゃいけない事が変わる。こうなると、現実の問題を扱う事は困難になる。なぜなら、相手との関係を「破壊」するから。二人称関係においては相手との関係が最重要であり、それを壊す現実の問題は「二の次」で「あってはならない事」とされる。たとえそれが大惨事に繋がる事でも。

僕は二人称関係で責任ある仕事を扱う事は無理と感じる。だって、技術にしろ商売にしろ現実の問題は嘘をつかないのだから。問題は共同体のコンセンサスを取るまで待ってはくれないのだから。他者を尊重し、相手に干渉されず一貫した振る舞いをとるのであれば、重い現実の問題を扱える。

以前読んだ「『普通』がいいという病」から、さらに内容が噛み砕かれていて取っ付き易い。他にも「世間」とか「たかをくくる」など解説されている。人間の振る舞いを理解する為に、一読をお勧めする。自分が何に抑え付けられているのか見えて来た。

*上下関係というよりは、ただの好き嫌いかも。
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