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自分を知りたい人に、、 [読書 書評]

連休で齧ってみました。

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自閉症スペクトラム入門
サイモン・バロン=コーエン 著
水野薫 鳥居深雪 岡田智 訳
中央法規 1800円

本書は自閉症やアスペルガー症候群の書籍で引用されていた。これが種本らしい。著者はイギリスにいる自閉症研究の第一人者。現在の自閉症にまつわる知見を平易に説明した入門書。

「自閉症」と聞くと特別なこと?と思いがち。実はとても身近な話。自閉の性質は大なり小なり誰にでもある。様々な特徴の組み合わせで、その人なりの「癖」とか「特技」とか「個性」が出るようだ。例えば「話を鵜呑みにしない」ことは外の邪魔を絶つから出来る。思考、分析、発想、開発、構築、創造、技術、技能、技量、マイブーム(笑)なんてのも自閉から来るようだ。私が何でも不思議がるのも「システム化」という仕組みを知りたがる/作りたがる特徴のようです。

自閉症やアスペルガーの研究は1980年代から急速に進んでいるとのこと。それに伴い用語や分類も次々に変わっています。だから本によって用語の使い方がばらばらなんだ。 今では「正常」から「古典的自閉症」まで症状が変化して行く連続体(スペクトラム)として認識されている。昔は稀と思われていたが今では全く珍しくない事がわかっている。乳児・幼児から診断出来る様になって来たし、それに合わせて教育/支援することも出来るそうだ。
*研究中なら支援も発展途上であろう。
*根拠の無い危ない「治療」への警告もある。

著者は自閉という性質を大切に扱っている。当事者の生活に障がいが出るのであれば支援すれば良いし、長所を伸ばせば大きな力になる。その自閉と付き合うための知見を本書で示している。自分を知りたい人、新書では物足りない人向き。

・自己診断
僕は人間の癖に興味があるのだけど、本書はそれを見事に列挙している。例えば「自閉症スペクトラム指数」という50問の問診が付いている。点数によりある程度の見当がつくようだ。その設問に特徴が並んでいる。「小説を読まない」とか図星(爆)な問も多々。自己診断は「平均以上」のほぼ上限。アスペルガーの一歩手前。物好きだけど、人好きな所で減点した。やはり僕は中途半端だ(笑)。

妄想の追記
「自分で考える」ことが自閉的であるならば、自閉の少ない人はあまりモノを考えないのかも。そういう人が多数派で。「考える人」は少数派。だから「これは危ないよ」と本当の事を言っても嫌がられる。ともすると危ない事が通る。少し考えれば避けられそうな惨事が続く事が残念でなりません。でもそれが人間社会の「性質」なのかもしれない。う〜ん、困ったぞ。

さらに追記
識者に伺った所、自閉の少ない人は共感能力が高く受け身的。受け身なりに判断する。合えば受けいれるし、合わなければさっさと他へ。。。どっかで見た様な(汗
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